老後が不安だから、とにかく貯金しなきゃ……」

「気づけば仕事ばかりの毎日で、何のために生きているんだろう?」

「長年の倹約生活で貯金はそこそこになったが、何のために貯金するのかわからなくなった…」

そんなモヤモヤを抱えているすべての人に、強烈な一撃を与える本があります。
それが、ビル・パーキンス氏の著書『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎるお金の増やし方』です。

本書の結論はいたってシンプル。

結論:「死ぬときに、資産をゼロにせよ」

「え? ゼロにしたら老後どうするの?」と思うかもしれません。

しかし、本書が提案しているのは無責任な浪費ではなく、「人生の幸福度を最大化するための、超・合理的でお金の価値を引き出す戦略」なのです。

■すみすの過ち・目覚め
数年前、すみすも「貯金・投資」そのものが”目的”になってしまってた時期があり、子供との時間、食事、家族旅行までケチってしまう時期がありました。

そんなときにこの書籍に出会い、

  • 人生の豊かさを最大化するためには、適切な時期に適切な出費が必要
  • 人生後半に大きな資産があっても、そのころには身体的にも気力的にも楽しくお金を使える状態ではない
  • 人生の最後に”良い人生だったな”と思える「お金の使い方」をすべき

という点に感銘を受けました。

で、「貯蓄/投資」と「”楽しみ”にお金を使う」、このバランスを強く意識するようになりました。

今回は、この現代のバイブルとも言える名著のエッセンスを、3つのポイントに絞ってすみす流解釈も交えて分かりやすく解説します!

(リンク作成中)

■『DIE WITH ZERO』 基本情報

項目内容
タイトルDIE WITH ZERO
人生が豊かになりすぎるお金の増やし方
著者ビル・パーキンス(Bill Perkins)
訳者児島 修
出版社ダイヤモンド社
発売日2020年9月30日(日本版)
ページ数296ページ
定価1,870円(税込) ※Kindle版なども有り
ジャンルビジネス・経済 / 自己啓発 / マネープラン / ライフプラン
キーワード資産形成、タイムバケット、生前贈与、
思い出の配当、ウェルビーイング

■ 著者プロフィール

ビル・パーキンス(Bill Perkins)

アメリカの著名なヘッジファンド・マネージャー。アイオワ大学で電気工学を学んだ後、ウォール街でキャリアをスタート。エネルギー分野のトレーダーとして大成功を収め、現在は数十億ドル規模のファンドを運用する一方で、映画プロデューサー、ハイステークス・ポーカープレイヤーなど多彩な顔を持つ。「富の最大化」ではなく「人生の満足度の最大化」を追求するその独自のライフ哲学が、世界中で大きな反響を呼んでいる。

1. なぜ「ゼロで死ぬ」べきなのか?

私たちが必死に働いて稼いだお金。
しかし、もし死ぬときに1,000万円の貯金が残っていたとしたら、それは「1,000万円分の労働時間をタダ働きした」のと同じです。

「お金を貯めること」自体が目的になってはいけない。
お金は、人生を豊かにするための「交換チケット」に過ぎない。


多くの人が、使う予定のないお金のために、人生の貴重な「時間」と「健康」を切り崩しています。
命の終わりに向けて資産をきれいに使い切ることこそが、自分の人生を100%生ききった証になるのです。

2. 本書から学ぶ、人生を最大化する3つの黄金ルール

本書には、これまでのマネー本にはなかった目からウロコのルールが満載です。
特に重要な3つをご紹介します。

① 経験の「配当」は、早く投資するほど大きくなる

お金をモノに変えても、その喜びは徐々に薄れていきます。
しかし、「経験」は記憶という名の「配当」を一生モノとして生み出し続けます。

  • 20代で行ったバックパッカーの旅
  • 30代で挑戦した新しい趣味
  • 40代で家族と過ごした最高の旅行

これらの経験は、年齢を重ねて体が動かなくなった老後でも、「あの時は楽しかったな」と思い出話として私たちを何度も幸せにしてくれます。

経験への投資は、若ければ若いほど、その後の人生で受け取れる「思い出の配当期間」が長くなるのです。

② 「健康」と「時間」の賞味期限を意識する

どれだけ大富豪になっても、80代になってから「世界一周の冒険に出よう!」というのは体力的・健康的に難しいのが現実です。

人間には、それぞれの活動に適した「年齢のバケツ(ウインドウ)」があります。

年代必要なもの(不足しがちなもの)特徴
20〜30代お金が足りない
(体力・時間は十分)
リスクを取ってでも
経験に投資すべき時期
40〜50代時間が足りない
(お金・体力は充実)
お金を使って時間を買い、
経験を増やす時期
60代〜体力が減っていく
(お金・時間は十分)
健康なうちに、
やりたいことを一気にやる時期

お金は後からでも稼げますが、「若さ」と「健康」は二度と買い戻せません。

③ 子供への相続は「死ぬ前」にやれ

「子供のために資産を残したいから、ゼロにはできない」という反論もあるでしょう。
著者はこれに対しても痛快な解決策を提示しています。

解決策:「死んでから遺産をあげるのは遅すぎる。今すぐ(生前に)与えよ」

人が亡くなる平均年齢は80代前後。その時、子供はすでに50代や60代です。
人生のピークを過ぎた子供にお金が渡っても、使い道は限られます。

子供が最もお金を必要としている時期(結婚、子育て、起業、留学など、20代〜30代の黄金期)に生前贈与する方が、何倍も価値のあるお金になります。

3. 具体的にどう行動すればいい?「ゼロ」へのステップ

「よし、じゃあ今日から貯金を全部使おう!」というのは極端です。
本書の考え方を日常に落とし込むためのステップは以下の通り。

  1. タイムバケット(時間のバケツ)を作る
    自分の人生を「30代」「40代」「50代」…と10年区切りにし、それぞれの年代で「絶対にやりたい経験」をリストアップする。
  2. 資産のピーク(減少に転じる時期)を決める
    一般的には、45歳〜60歳の間でお金の「ため込み期」を終え、「取り崩し期(使う期)」にシフトするのが最適とされています。
  3. 健康維持にお金を惜しまない
    どんな経験をするにも「健康な体」が前提。
    若いうちからの食事や運動への投資は、将来の幸福の土台になります。

💡 『DIE WITH ZERO』はどんな人にオススメ?

ここまでの解説を踏まえて、
本書は、特に以下のような悩みを抱えている方に絶大な効果を発揮します。

〇 オススメできる人

  • 「貯金や投資」ばかりに気を取られ、使うのが怖くなっている人
    お金を増やすスキルはあるものの、出口戦略(どう使うか)が見えなくなっている人に最適な処方箋になります。
  • 仕事が忙しくて、家族や友人との時間を後回しにしがちな人
    「今しかできない経験」の価値をデータと論理で解説してくれるため、働き方やライフワークバランスを見直すきっかけになります。
  • 旅行やアクティブな趣味など、やりたいことがたくさんある人
    「健康の賞味期限」を意識させてくれるので、後回しにせず「今すぐ行動しよう!」と背中を押してもらえます。
  • 子供への資産相続や、効率的な遺産の渡し方に悩んでいる人
    「死んでからではなく、今渡す」という生前贈与の圧倒的なメリットに深く納得できるはずです。

⚠️ 逆に、こんな人にはオススメしません

この書籍はすべての人に万能なわけではありません。
特に以下のような価値観を持っている方には、本書の主張が響きにくい、または現状に合わない可能性があります。

× オススメしない人

  • 日々の生活費のやりくりや、目先の貯金が全くできていない人
    本書はある程度の資産形成ができている人、あるいは「これから生涯でいくら稼げるか」の見通しが立つ人向けに書かれています。資産形成を始めてない人や始めてもなかなか資産が溜まらない人が読むと、現実味がないと感じる可能性があります。
  • 「通帳の残高が増えていくこと」自体が何よりの生きがいである人
    お金を「経験」に変えることに価値を見出す本なので、「資産の数字を減らしたくない、貯めること自体が最高の趣味」という人とは本質的に価値観が合いません。
  • 子孫に莫大な「家産」や、形ある資産を何代にもわたって残したい人
    「自分の代できれいに使い切る、子供には若い頃にミニマムに必要な分だけ渡す」というスタンスのため、一族の繁栄や資産の永続を第一に考える人には不向きです。

【まとめ』”アリ”ではなく少しだけ”キリギリス”のように生きよう

イソップ童話の『アリとキリギリス』では、冬のためにせっせと働くアリが美徳とされます。しかし、もし冬が来なかったら? アリはただ働き続けて一生を終えることになります。

私たちは、老後という「冬」を恐れるあまり、人生の「春や夏」を犠牲にしすぎていないでしょうか。

  • 貯めるだけでなく、「正しく使うスキル」を磨くこと
  • 今しかできない経験に、お金と時間を投資すること

死ぬときに、

「あぁ、最高の人生だった。貯金通帳もすっからかんだ!」

と言って笑って人生の幕を閉じられるよう、今日からお金の使い方を少しだけ変えてみませんか?

“FIRE”を目指すすみすが、普段とは毛色の異なる目線の書籍を紹介してみました。

  • すみす同様に”FIRE”を目指している方
  • すでに資産形成に励んでいる方
  • これから資産形成を始めようと思ってる方
  • 資産形成を一定レベルで完了している方

上記の方々であれば必ず何かしらの学びや感じる点があるはず。
そんな1冊です。

まだ読んだことが無い方はぜひ一度は手に取ってみてください。

ではでは。